2014年03月03日

NHKに通じる岩波書店の情報操作−ベルギー憲法と大日本帝国憲法の縁を記す枢密院帝国憲法制定会議

 我が国唯一無二の自主正統憲法である大日本帝国憲法(明治憲法)は、決してプロイセン憲法のコピーではない。論より証拠として伊藤博文が枢密院帝国憲法制定会議に提出した、帝国憲法草案の重要条項とそれに付随する憲法説明と憲法参照を紹介する。

 「憲法説明」は起草者が草案の解説を試みた逐条説明書であり、各条項の立法趣旨を詳述するものである。憲法制定会議の列席者はこれを参照にして先ず憲法草案を理解し、然る後に真剣な質疑討論を重ねた。

 憲法説明書は、伊藤博文ら起草者と穂積陳重ら帝大教授による共同審査と若干の修正を経て、「憲法義解」として公刊された。宮澤俊義が憲法義解(岩波文庫)に引用した「義解稿本」の下敷きになった憲法説明は、憲法義解より詳細であり、憲法説明こそが帝国憲法条項の立法趣旨すなわち正統解釈の本命である。

 憲法参照は帝国憲法各条項について、凡そ参照となる内外古今の文献および各国の憲法を網羅している。この第一次資料が証明する真実は、帝国憲法が我が国の歴史の中から国体伝統文化慣習を発見しこれを成文化する歴史憲法学の果実にして、ヨーロッパ各国の憲法の長を取り短を捨てる比較憲法学の結晶であり、両方を融合調和させた素晴らしい憲法典ということである。

帝国憲法草案第三条 天皇は神聖にして侵すべからず

憲法説明

 恭て按ずるに、天皇は至尊至厳神聖不侵にして、臣民群類の表に在り。故に法律の責問することを得る所に非ず。而して大臣は至尊に代て其の責に任ず。是を憲法の大義とす。蓋し王者は固より法律を敬重せざるべからず。而して法律は又は王者を干犯するの力を有せず。

(附記)白耳義に於て憲法を議するの際、一議員は其の原案を修正して君主の身体は犯すべからずとなしたり。その説に曰、君主の暗愚又は不徳の為に其の失権を宣告すること能ざるに注意せざるべからずと。
 欧州各国の憲法は此の議員の論旨を以て成文となしたりしも、我が憲法は此の不祥の意義を以て本条を組成するを欲せず。而して天皇神聖の徳は独り其の身体を干涜すべからざるのみならず、併せて指斥言議の外に在る者とするの義を取りたり。

憲法参照

日本書紀神代紀 天先成、而後地定、然後神聖生其中焉

同孝徳紀二年 詔曰、惟此天地、生乎万物、万物之内、人是霊之間、聖為人主、

同孝徳紀三年 惟神我子、応治、故寄、是以與天地之初、君臨之国也、自始治国、皇祖之時、天下大同、都無彼此也

万葉集巻三柿本人麿 皇者神二四座天雲之雷之上爾廬為流鴨

瑞典(スウェーデン)三条 王の尊厳は神聖にして欽仰す

仏(フランス)千八百十四年十三条 王の身体は侵すべからず而して神聖なり王の執政は責に任ず

白耳義(ベルギー)六十三条 王の身体は侵すべからず王の執政は責に任ず

普(プロイセン)四十三条 王の身体は侵すべからず

墺(オーストリア)四篇第一条 皇帝は神聖にして侵すべからず又責に任ぜず

西班牙(スペイン)四十二条、葡(ポルトガル)七十二条同じ

伊(イタリア)四条 国王の身体は神聖にして侵すべからず

荷(オランダ)五十三条 国王は侵すべからず執政責に任ず

丁(デンマーク)十二条 国王は責に任ぜず 国王の身体は神聖にして侵すべからず執政は政務の責に任ず


帝国憲法草案第十二条 天皇は陸海軍を統帥す陸海軍の編成は勅令を以て之を定む

憲法説明(長文なので省略)

憲法参照

各国に於て陸海軍の主権の属する所を掲げる所を掲ぐるもの左の如し。

瑞典(スウェーデン)十四条 国王は王国陸海軍の最上指揮を行う

葡(ポルトガル)百十六条 国の安寧及防御の為に陸海軍を用いるは専行政権に属す

白耳義(ベルギー)六十八条 王は陸海軍を指揮す云々

伊(イタリア)五条 王は国の元首たり陸海軍を指揮す云々

荷(オランダ)五十八条 王は陸海軍最上指揮を司り云々

普(プロイセン)四十六条 王は陸軍の最上指揮を行う

墺(オーストリア)帝権五条 皇帝は陸軍の最上指揮を行う云々

独(ドイツ)六十三条 ドイツ帝国の軍兵は平時戦時を問わず総て皇帝の指揮に属し統一の陸軍たるべし

西(スペイン)五十二条 王は陸海軍の最上指揮を行い任意に陸海軍を使用す

第二項参照
各国に於て軍隊編成の事を掲ぐるもの左の如し。

独(ドイツ)七十一年六十一条第二項 連邦陸軍の編成統一したる後憲法の増補として全独逸の陸軍法律を帝国両議院に下付し其の決定を求むべし(西国、仏国、白国は、憲法中に明文なしと雖も、現に法律を以て軍隊の編成を定めたり。)以上各国は軍隊の編成を以て之を議院の議に付する者なり。又「ルクセンブルグ」千八百六十八年の憲法は九十六条、凡そ兵力に関る事件は法律を以て之を定むることを明言したり。

葡(ポルトガル)百十七条 陸軍及海軍の編制昇給俸給紀律は特別の勅令を以て之を定むべし。右、勅令を以て編制を行う者なり。


帝国憲法草案第七十五条 憲法及皇室典範は摂政を置くの間之を変更することを得ず

憲法説明

 恭て按ずるに、摂政を置くは国の変局にして其の常に非ざるなり(ヂヂトニッセン氏、白耳義憲法注釈に拠る)。故に摂政が統治権を施行すること天皇に異ならずと雖も、憲法及皇室典範の何等の変更も之を摂政の断定に任ぜざるは、国家及皇室に於ける根本条則の至重なること、固より仮摂の位置の上に在り、而して天皇の外何人も変更の大権を施行すること能わざるに由る。

憲法参照

荷(オランダ)第百九十八条 摂政大政を摂するときは根本法又は継嗣の順序を変更すべからず


 帝国憲法各条項の中で、特に誤解されやすい第三条と、占領憲法無効の根拠の一つである第七十五条は、伊藤らが主にベルギー憲法を参考にして起草したものなのである。とくに第七十五条の説明がベルギー憲法の注釈に依拠することは示唆に富む。

 1830年にオランダから独立し翌年に立憲君主国となったベルギーは、地政学の論理上、強国に蹂躙されやすい回廊国であり、絶えず周辺諸国の包囲と支配を受けてきた歴史を持ち、第二次ヨーロッパ大戦ではドイツ軍に占領された。

 帝国憲法第七十五条がベルギー憲法の注釈に拠り国家変局時の例示として「摂政を置くの間」を掲げ、国家変局時における憲法及皇室典範の変更を禁じていることは、伊藤博文らが最悪危機想像能力を発揮して帝国憲法を起草した証拠といえよう。

 憲法説明と憲法参照を収録した枢密院帝国憲法制定会議(清水伸著岩波書店/1940年11月1月初版発行)は、残念なことに発禁処分の憂き目にあったという。

 当時は近衛内閣が国内革新を図る新体制運動を推進し、ソ連共産党を模倣した大政翼賛会を発足させた直後であり、政府関係者にとって帝国憲法の立法趣旨を詳述するこの名著は目障りだったのであろうか。

 岩波書店には「枢密院帝国憲法制定会議」を文庫本として復刻してもらいたいが、その実現可能性は今のところ絶無である。

 最近に至り岩波書店は、明治憲法との共通点を持つベルギー憲法を新版世界憲法集から追放してしまった。日本国以外の立憲君主国憲法典を掲載しない岩波の世界憲法集は看板に偽りありではないか。

 帝国憲法において天皇が国家元首として無答責の地位(神聖不可侵)にあり陸海軍を統帥することは、君主国憲法の正道であり、それを非難する戦後の憲法学者と占領憲法は常軌を逸している。

 岩波書店は、世界憲政史の中では帝国憲法が正統であり占領憲法が異端であることを隠蔽したいのであろうか。もし岩波書店がNHK内の反日左翼勢力と気脈を通じて情報操作を行っているのなら、それは本当に恐ろしいことである。

<日本国民を戦後民主主義洗脳狂育から覚醒させる名著>

正統憲法復元改正への道標が記録する憲法学界の真相は、法曹関係者の間では有名な東大憲法学教授の芦部信喜と小林直樹は、昭和三十八年に、帝国憲法擁護派の小森義峯教授によって彼等の憲法論の誤謬を厳しく指摘され公開論争を挑まれたが、一言半句の反論もできず、沈黙を余儀なくされたことである

 宮沢俊義によって捏造され、樋口陽一に継承されている東大法学部マルクス憲法学は、すでに論破され大敗北を喫した真赤なウソ学問なのである。

こうして日本人は国を愛せなくなった・・・日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと

戦前日本は暗黒だったという反日左翼の歴史観を粉砕する!戦前の日本では、これほど素晴らしい教育が行われていたのかと感動させる不朽の名著「修身教授録−現代に甦る人間学の要諦

・GHQの公職追放は、敗戦後の日本の古代史学会に史書たる「記紀」の軽視と荒唐無稽な珍説の横行ももたらした・・・学界に葬られた古代天皇が蘇り、私たちの前に確かな証言をつきつける古代天皇はなぜ殺されたのか

「現人神」「国家神道」という幻想―近代日本を歪めた俗説を糺す。大東亜戦争を引きき起こした思想は国家神道ではない。目覚めよ日本人!!
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posted by 森羅万象の歴史家 at 21:00| 憲法学の名著と迷著 | 更新情報をチェックする