2014年11月22日

衆議院選挙に臨む「國民の務め」ー現代日本の大人のための修身教科書

 衆議院の総選挙が近づいてきた。われわれ有権者はどのような心構えをもって選挙に臨むべきか。それは児童用尋常小学校修身書第四期(1934〜1941)巻六(昭和十四年二月二十八日発行)の第十五「國民の務(其の三)」に書かれている。

「國民の務(其の三)」

 帝國議会は憲法の規定によって毎年召集され、我が國の法律や予算などを審議して、大政に協賛する大切な機関であります。議会で議決したことは、天皇の御裁可を経て公布されます。

 帝國議会は貴族院と衆議院から成り立っています。貴族院は皇族・華族の議員や勅任された議員で組織され、衆議院は選挙権をもっている國民が公選した議員で組織されています。

 我等は、帝國議会の議員を選挙し、或は其の議員に選挙されて、國の政治に参與することが出来ます。帝國議会の議決は國の盛衰に関係しますから、したがって其の議員の適否は、國家・國民の幸不幸となります。

 それで議員を選挙するには、候補者の中から、性行が立派であり、よい考えをもっている人を選んで投票しなければなりません。自分だけの利益を考えて投票し、又は他人に強いられて適任者と思わない人に投票してはなりません。又理由もないのに大切な選挙権を棄てて投票しないのは、選挙の趣旨にそむくものであります。

 帝國議会の議員に選ばれた者は、其の職責の重大なことを思い、かりそめにも私情に動かされず、利害にまどわされず、奉公の至誠を以て、其の職責を果たさなければなりません。

 府県には府県会があり、市や町村には市会・町村会があって、それぞれ府県や市町村のきまりを設けたり、予算を定めたりして地方の繁栄をはかって居ります。

 府県会・市会・町村会の議員の職責も、帝國議会の議員の職責と同じように大切ですから、これを選挙する人も、選挙されて議員となった人も、奉公の精神を以て其の務を尽くさなければなりません。


 修身のどこが軍国主義(軍人による政治支配)を進めるファシズム教育なのか?以上の「國民の務(其の三)」は、立憲議会制デモクラシーを正常に機能させるための立派な教えではないか!

 参政権は國民の権利にして大人の特権であるから、人間であれば誰もが有する最低限度の権利(人権)ではない。有権者とは参政権という特権を持つ成人國民のことである。しかし情けないことに現在の日本国の有権者、とくに子ども手当てに釣られ民主党のマニフェスト詐欺に騙された有権者は、児童用尋常小学校修身書の第十五「國民の務(其の三)」を学ばなければならないのである。

 戦後日本の経済復興を成し遂げた偉大な日本人たちは、戦前に生まれ戦前の教育を受けた人々である。大日本帝國の修身教育に対する学者・教師・マスコミの的外れな誹謗中傷を木っ端微塵に粉砕する「修身」全資料集成は、歴史がおしえてくれる日本人の生き方と知恵の宝庫であり、現在の有権者に必要不可欠な道徳教科書である。
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posted by 森羅万象の歴史家 at 19:00| 憲法学の名著と迷著 | 更新情報をチェックする