2016年08月08日

小林よしのりが「論外の男系カルト」に貶めた歴代天皇

 小林よしのりは「二千年以上の歴史に真面目に向き合うなら、やはり傍系継承は3世が限度、5世は例外中の例外、20世以上なんて論外と考えるしかない!」と喚き散らす。

 小林よしのりの新天皇論によれば、後桃園天皇(第118代、在位1770〜1779年)の崩御後、次の皇位継承者として伏見宮貞敬親王(伏見宮第19代。伏見宮18代邦頼親王の王子。幼名は嘉禰宮<かねのみや>)を望まれた後桜町上皇(第117代の女性天皇)は論外の男系カルトであったことになる

 桜町天皇(第115代)の皇女であった後桜町天皇(智子内親王)は、桃園天皇(第116代)の崩御後、中天皇(なかつすめらみこと)に即位し、桃園天皇の皇子の英仁親王(後桃園天皇)に皇位を譲渡した後、上皇になった。

 皇女が天皇となり上皇となったことは小林よしのりのいう支那男系主義では有り得ないことだったから、後桜町上皇が第119代皇位継承者として伏見宮貞敬親王を推したという事実に対して、小林よしのりは「支那男系主義の因習」と罵ることは出来ず、この事実を「女系尊重」と強弁することも出来ない。

 だから小林よしのりはこの事実を無視する。これはテレビ・マスゴミが常用する虚報の詐術(故意に重要な事実を隠蔽し読者や視聴者の思考を操作すること)である。


 そもそも伏見宮に世襲親王家の地位を与えた人物は後花園天皇(第102代、在位1428〜1464年)である。大変な苦労を重ねた伏見宮(第3代)貞成親王の第一皇子であった後花園天皇(彦仁王)は、同母弟の貞常親王(伏見宮第4代)に、後崇光院(貞成親王)の紋所を代々使用することと永世「伏見殿御所(伏見殿)」と称することを許した。

 後花園天皇の勅許は、貞常親王以降の伏見宮当主に対して親王宣下の保証を初めて与えたものであり、この勅許の結果として、崇光天皇(北朝第三代)の五世孫以下の子孫にあたる伏見宮家男系男子が皇位継承権を持つ皇族すなわち天皇の予備になった。従って小林よしのりの新天皇論によれば、後花園天皇(第102代)は論外の男系カルトになる

 崇光天皇(北朝第3代、在位1348〜1351年)⇒伏見宮(初代)栄仁親王⇒伏見宮(第3代)貞成親王(後崇光院、兄は伏見宮第2代当主の治仁王)⇒伏見宮(第4代)貞常親王(兄は後花園天皇になった彦仁王)⇒伏見宮(第5代)邦高親王⇒伏見宮(第6代)貞敦親王⇒伏見宮(第7代)邦輔親王⇒(中略)⇒伏見宮(第19代)貞敬親王

 後桃園天皇(第118代、在位1770〜1779年)の崩御後、朝廷が世襲親王家から皇位継承者を迎えるにあたり、候補者を審議している際に、伏見宮邦頼親王が後桃園天皇を毒殺したという全く事実無根の風説が流れてしまい、結果的に後桜町上皇が推した伏見宮(第19代)貞敬親王ではなく、閑院宮典仁親王の第六皇子であった師仁親王が第119代皇位を継承し、現皇室の直祖である光格天皇(第119代、在位1779年〜1817年)になった。

 光格天皇と同じく119代皇位継承候補者に上った伏見宮貞敬親王の第一王子の睦宮は、光格天皇の猶子となり親王宣下を受け、伏見宮(第20代および第23代)邦家親王となった。小林よしのりの新天皇論によれば、伏見宮邦家親王に皇位継承権を与えた光格天皇は論外の男系カルトになる

 伏見宮邦家親王の第4王子(後の久邇宮朝彦親王)は、仁孝天皇(第120代、在位1817〜1846年)の猶子となり親王宣下を受け成憲親王となった。小林よしのりの新天皇論によれば、成憲親王に皇位継承権を与えた仁孝天皇は論外の男系カルトになる

 久邇宮朝彦親王は父の伏見宮邦家親王と同様に相当な精力絶倫家であり、以下の王子女を生んだ。

第1王女:智當宮(ちたのみや、諡:眞實行院)(母:女房泉亭靜枝子)
第1王子:男子(諡:淨寶珠院)(母:女房泉亭靜枝子)
第2王子:賀陽宮邦憲王(母:女房泉亭靜枝子)
第2王女:東園栄子(栄子女王)(さかこじょおう、子爵東園基愛夫人)(母:女房泉萬喜子)
第3王女:池田安喜子(安喜子女王)(あきこじょおう、侯爵池田詮政夫人)(母:女房泉亭靜枝子)
第4王女:飛呂子女王(ひろこじょおう)(母:女房泉亭靜枝子)
第5王女:竹内絢子(絢子女王)(あやこじょおう、子爵竹内惟忠夫人)(母:女房泉萬喜子)
第3王子:久邇宮邦彦王(母:女房泉萬喜子)
第4王子:梨本宮守正王(母:女房原田光枝子)
第5王子:多嘉王(母:女房泉亭靜枝子)
第6王女:仙石素子(素子女王)(もとこじょおう、子爵仙石政敬夫人)(母:女房泉萬喜子)
第6王子:暢王(のぶおう)(母:女房泉亭靜枝子)
第7王女:懐子女王(やすこじょおう)(母:女房泉萬喜子)
第8王女:壬生篶子(篶子女王)(すずこじょおう、伯爵壬生基義夫人)(母:女房泉萬喜子)
第7王子:男子(母:女房泉萬喜子)
第9王女:織田純子(純子女王)(あつこじょおう、子爵織田秀實夫人)(母:女房寺尾宇多子)
第8王子:朝香宮鳩彦王(母:女房角田須賀子)
第9王子:東久邇宮稔彦王(母:女房寺尾宇多子)

 明治天皇は、賀陽宮、久邇宮、梨本宮、朝香宮、東久邇宮の男系男子に皇位継承権を与えた。小林よしのりの新天皇論によれば、伏見宮および伏見宮から派生した宮家に永世皇族の地位を与えた明治天皇は論外の男系カルトになる

 つまり小林よしのりの新天皇論によれば、後花園天皇(第102代)から昭和天皇(第124代)まで、持明院統(第89代後深草天皇の系統)崇光天皇(北朝第三代)五世孫以下の子孫にあたる伏見宮系男系男子に皇位継承権を与えた歴代天皇は論外の男系カルトになる

 小林よしのりは、

「新宮家は天皇の特旨(特別のおぼしめし)で存続。明治22年(1889年)制定の皇室典範で、永世皇族として追認された。明治天皇直系の男子が病弱の皇太子(大正天皇)一人しかなく、明治天皇が皇位継承に不安を抱いていたためだった(SAPIO3/31日号)」

と公言した上で、天皇の五世孫以下の男系男子による皇位の傍系継承を否定しているのだから、小林はそれを許容された明治天皇を意図的に罵倒している。

 三笠宮寛仁親王殿下は女性女系天皇を容認する皇室典範の改悪に猛反対され、菊栄親睦会を通じて親交されている旧宮家の方々−明治天皇と昭和天皇の御子孫にあたる旧宮家の皇族復帰を強く希望された。小林よしのりの新天皇論によれば、三笠宮寛仁親王殿下は論外の男系カルトになる。

 小林よしのりの新天皇論は、伏見宮男系男子が皇位継承権を保持する皇族<天皇の予備>として控え、神武天皇に連なる万世一系の皇統(男系)を護るという500年以上続いた皇室および我が国の伝統を否定し、GHQによって破壊されたこの伝統の復活を妨害するだけではなく、後花園天皇以降の歴代天皇および寛仁親王殿下を罵倒している。小林よしのりは発狂していると言わざるを得ない。

 パチンコに魂を売った小林よしのりは尊皇の精神を喪失した朝敵である。小林の女性女系天皇容認論など一顧の価値すらない。

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posted by 森羅万象の歴史家 at 00:00| 政治の全般 | 更新情報をチェックする