2016年12月31日

極東国際軍事裁判最大の問題-戦史修正のお知らせ

 アメリカ国務省が日中、日韓の歴史的和解を促進したいならば、イギリスの国際法家ハンキ―卿やアメリカのウイリアム・ダグラス最高裁判事に倣いパル判決を支持し、極東国際軍事裁判が国際法にも正義にも事実にも基づかないポツダム宣言違反の対日報復作戦であったことを認め、裁判の正当性を否定すべきである。

 そうすれば中国政府と韓国政府は我が国閣僚の靖国神社参拝に抗議する根拠を喪失して、我が国に対する無礼千万な内政干渉を行えなくなり、日本国民の反中嫌韓感情は少しは沈静化するだろう。

 アメリカ国務省に勤務するエリート諸君は、まさか検察が作成した「偽証罪の適用を受けない伝聞証拠の採用」や、被告弁護団が用意した「膨大な証拠資料の一方的却下」、「事後法による処罰」を行う刑事裁判を肯定したり正当化したりしないだろう。

 もし20世紀と21世紀のアメリカの倫理基準に照らして明白に不正であるそれらをすべて行った極東国際軍事裁判を肯定するならば、アメリカ国務省は二度と他国に対して「自由・人権・法の支配」の尊重を説教してはいけない。そのような資格が国務省には無いからである。

 このように全日本国民が歴史的事実に基づく皮肉と嫌味を込めてアメリカ国務省に反論できるように、筆者をはじめ我が国の戦史法学徒は情報発信に努めなければならない。

 極東国際軍事裁判(東京裁判)却下未提出弁護側資料には、尾崎秀実と西園寺公一が出席した第六回太平洋会議の議事抄録だけでなく、尾崎の戦争煽動論文の一つである大陸昭和十三年九月号「漢口をなぜ撃つか」(漢口攻略の意義)の抜粋がある。

 この戦時論文では共産主義者の尾崎秀実が漢口攻略の防共価値を説いて攻略を煽動していた。これこそ近衛文麿の東亜新秩序声明や汪兆銘工作と共通する尾崎秀実の真骨頂で、もしこれらの資料が法廷に受理されていたら、尾崎が所属したゾルゲ機関の謀略活動、近衛内閣の軍事外交内政の本当の目的、近衛文麿の正体、スターリンおよびソ連共産党の邪悪な世界戦略が白日の下の晒され、東京裁判は、国際連盟によって侵略国と認定され連盟より除名されたソ連を裁く裁判となり、ソ連の勢力拡大に奉仕したアメリカ合衆国は面目を失い、連合国から「平和愛好諸国民」という自称を外さざるを得なかっただろう。

 東京裁判最大の問題点は、裁判所が被告弁護側が用意した膨大な証拠資料を却下し、またその提出を弁護側に断念させた一方で、検察が提出した偽証罪の適用を受けない伝聞証拠を受理し、後者に依拠して判決を下したため、判決の基礎となる事実認定が支離滅裂で、真実とは無縁だったことである。そのことは極東国際軍事裁判所条例によって証明されている。

 そこで所長は国民のための大東亜戦争正統抄史95、戦後民主主義の本質を以下のように修正しました。

 極東国際軍事裁判の検察側立証段階で、宣誓供述書、陳述書、訊問調書、手記、日記等、ある特定の個人が書き、或いはその述べたことを文書にしたもので、証拠として法廷に受理されたものは九百八十三通あった。その内、その文書作成者が証人として出廷し宣誓の上、その文書内容が真実である旨証言して証拠として受理されたものは二百六十八通、残りの七百十五通は、ただ文書だけが提出され、証拠として受理されたものであった。

 この内、日本軍の俘虜虐待等戦争法規違反を立証するものとして提出されたものは、南京事件関係を含め、合計六百通であったが、その内、陳述者が証人として出廷、宣誓証言の上証拠として受理されたものは僅か三十通(5%)に過ぎず、残りの五百七十通(95%)は、ただ文書だけが証拠として受理された。つまり検察側によって提出された証拠の大部分は、反対尋問を受けるために法廷に現れなかった人々から採った陳述すなわち伝聞だったのである。しかも裁判所条例の中には「偽証罪」の規定がなかったため、単に供述書、陳述書のみの提出者は、その中にいかに事実を偏向し、歪曲して書き、極端な場合には、全く虚偽の記述をしても、弁護人の反対尋問によってそのことが暴かれてしまうことを心配する必要もなく、その結果「偽証」の罪に問われることもない状態で、その供述書、陳述書を書くことができた(13)。  

 裁判所は、連合国最高司令官ダグラス・マッカーサーが制定した極東国際軍事裁判所条例中の以下の規定により、「関連性なし」「証拠能力なし」「重要性なし」「セルフサービング」という理由をつけて、検察側の主張に反論するために被告弁護側が用意した膨大な証拠資料を却下し、そのうち特に重要な証拠資料を未提出に終わらせたばかりか、法廷において検察側の陳述者にその陳述内容の真偽を問い質すための反対尋問を行う機会の大半を被告弁護側から剥奪していたのである(14)。

<極東国際軍事裁判所条例抜粋>

第十三条
(イ)本裁判所は証拠に関する専門技術的法則に拘束せらるることなし。
(ロ)本裁判所は証拠の関連性の有無を判定するため、証拠の提出前、証拠の性質につき説明を徴することを得。
(ニ)本裁判所は公知の事実、またはいずれかの国家の公文書および報告書の真実性もしくはいずれかの連合国の軍事機関またはその他の機関の作成にかかる調書、記録および裁定書の真実性についてはその立証を要求せざるものとす。
第十五条
(二)検察官および弁護人は証拠の提出をなすことを得べく、裁判所は右証拠の受理いかんにつき決定すべし。

posted by 森羅万象の歴史家 at 11:00| 国際法 | 更新情報をチェックする