2017年06月16日

仏教の勝利を宣言する1925年の仏教遭難史論

 維新前後仏教遭難史論(羽根田文明著/國光社出版部/1925年)は我が國において明治元年より発生した廃仏毀釈運動の実態と原因を克明に後世に伝える稀有の記録書である。同時に、これは、明治維新から大日本帝國憲法の制定までの明治政府の宗教及び教育政策の変遷を戦前の仏教歌人が批評する歴史書でもあるから、今日の我が国の反日左翼勢力が喧伝する戦前の「國家神道」なるものの虚実真贋を究明するための絶好の第一次史料である。続きを読む
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2016年08月16日

保守主義の哲学を教えてくれる宮脇昭著「命を守るドングリの森」

 かつて日本列島は大部分が自然の森で覆われていた。今でも緑が多いと思われている。しかし宮脇昭氏によれば、現実には土地本来の緑、ふるさとの森は音も立てずに消滅しつつあり、現在の日本の緑は土地本来のものから懸け離れた、いわゆるニセモノであるという。

 いのちを守るドングリの森は、われわれ日本国民に、日本各地の鎮守の森に残る「潜在自然植生」を活用し、自然が数百年の歳月をかけて育む本物の森を僅か15~25年で再生する方法を教えてくれる。続きを読む
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2016年08月08日

小林よしのりが隠蔽する神皇正統記の論理

 小林よしのりは、「さらに田中先生は、決定的な指摘をされた、『親房の議論に“男系”という用語はありません!』」と言う。しかし北畠親房の神皇正統記には「一種姓のなかで」という用語がある。続きを読む
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2015年05月02日

立憲政治の模範国イギリスにあったCommentaries on the constitution of the Empire of Japan

 伊藤博文著憲法義解は、比較憲法学の成果にして歴史憲法学の結晶である。憲法義解の発刊形式こそ伊藤の私著であるが、その内容たるや明治天皇が御臨席された枢密院帝國憲法制定会議によって審議され修正され可決された大日本帝國憲法のコメンタリー(解釈書)である。金子堅太郎から憲法義解の英訳を贈られたスタイン(伊藤の師)やオリバー・ウェンデル・ホームズJr(金子の師)、ハーバート・スペンサーなど欧米の碩学は帝國憲法を絶賛した。

 筆者は憲法義解中の難解な漢熟語の文意と帝國憲法各條項の立法趣旨を精確に把握するために、憲法義解の英訳Commentaries on the constitution of the Empire of Japan / by Marquis Hirobumi Itō ; translated by Baron Miyoji Itō/2nd ed/Chū-ō Daigaku (Central University)/1906 の古本を探していたら、なんとイギリスの出版社が2014年にペーパ-バックとしてCommentaries on the Constitution of the Empire of Japan (39. Year of Meiji)を復刊していた。

 筆者は狂喜乱舞して早速これを購入した。出版社の復刊作業と印刷技術は粗略だが、これは間違いなく憲法義解の英訳である。

 エドマンド・バークの指摘どおり、フランス暴力革命がフランスに大虐殺と大混乱をもたらした後、19世紀のイギリスは立憲政治の模範国となりヨーロッパ各国及び我が日本国に多大な影響を与えた。

 その論旨は、普く英國政治の沿革史を渉猟し、従来の改進党が確守する所の政略は着実適切にして今の所謂改進党の如く空論に誘惑せられ急劇の挙動を以て政治を改革せんと企つるものの類に非ず。今の改進党が仏國の革命を賞讃するが如きは是れ啻に黄泉の下にある改進党たりし祖先の遺業を遵守せざるのみならず実に英國憲法を破壊するものなりといえり。

 その言や慇懃反覆一字一涙誠忠文面に顕われ且つ身を以て國に任じ盛暑の炎熱を厭わず冱寒の凛冽を畏れず日夜奔走し鞅掌尽力至らざるなきを以て、遂に英國人民の迷夢を警醒(ケイセイ-警告して迷いを覚まさせる)し、全國の政治家をして「ボルク」の論説に循うこと水の低きに就くが如くならしめ、大廈を未だ傾覆せざるに支え、狂瀾を未だ頽倒せざるに回し、仏國革命の毒気をして英國の邦土に侵入せしめず以て英國の憲法を千百歳の後に維持し今に至るまで確固不抜の地位を保ち英國帝王をして殆んど五大州裏に君臨たらしむるの形勢をなし、宇内の政治家をして常に英國の政体を称して真正の立憲政体なりと賞讃し往々その模範に倣い政体を改良せんと欲するに至らしめたるものは是れ将た誰の功ぞや。

 全く「ボルク」の一身を以て天下の犠牲と為し英國の安危を以て己の任となして鞠躬尽力せしに因ると云うもまた溢言にあらざるべし。

 蓋し「ルーソー」の政治論たるや当時仏國人民が永く君主圧制の下に苦しめられたるを翹げて乱を思うの機会に投じ自己の声望を得んと欲して主唱せしものなれば、その説新奇なるも一己の空論にして政治の実際に適用すること能わざるものなり。

 故に千七百年代に於ては一時宇内の人心を撹乱するの勢力を逞しうせしも、急進過激の迷夢は千七百年代の歳月と共に経過消散して現今千八百年代に至ては、欧米の政治家は古今の事蹟を竝観対比し秩序を逐い(オイ-追い)次第に進み因て以て政機を運転するにあらざれば、政治を改良し國民をして開明の域に進達せしむること能わざるを悟り、常人といえども多くは「ルーソー」の政論は空中架楼の論説にして啻に(タダニ-単に)政治の実際に適用すること能わざるのみならず大いに社会を擾乱せしものなることを覚知せり(フランス革命の省察の邦訳-政治論略/金子堅太郎著/元老院/1881年11月初版発行)。


 2015年イギリスはマグナ・カルタの制定(1215年)から800周年を迎えた。さすがイギリスは立憲君主議会制デモクラシーの母国だけあって、今なおイギリスの出版社は憲法研究の参考資料として憲法義解の英訳を復刊するのである。続きを読む
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2015年01月05日

アダム・スミス以上の超一流の社会思想家-福沢諭吉の日本皇室論と大日本帝國憲法

 イギリスケンブリッジ大学が世界に誇る碩学で、歴史と社会科学に精通した歴史人類学者アラン・マクファーレン教授は、福沢諭吉をフランスのモンテスキュー(法の社会の精神の著者)やスコットランドのアダム・スミス(国富論の著者)以上の超一流の社会思想家である、と高く評価している。

 福沢は日本の伝統精神を受け継いだ上で、近代化の推進に必要な思想を欧米から摂取したが、欧米に対する批判精神を失わなかったからこそ、日本独自の近代化を指導することができたと指摘する。

 マクファーレンは驚くほど日本の歴史に詳しい学者といっても過言ではない。膨大な資料を駆使して、江戸時代の日本庶民の日常生活までも詳細に描く出すことのできる博識である。歴史人類学者だから、論究の対象はもちろん日本に限らないが、彼の独創的な日英比較論は出色である。

 福沢諭吉は近代欧米における科学技術や政治制度や市場経済を高く評価する一方で、拝金主義や人種差別や帝国主義に批判的だった。そして、その批判の視点は、日本の伝統的な武士道の倫理に基いていた。この点もまた、マクファーレンは正確に把握し、福沢諭吉を褒めちぎっている。

 多くの日本人とりわけ日本人の学者が戦後の浅薄な思想に幻惑されて、福沢諭吉の実像を掴み損ね、正確な評価を歪めていることは、無念さを通り越して滑稽というほかない。なぜそれほどまでに歴史の真実を歪め、自国の偉人を否定したがるのだろうか(福沢諭吉の日本皇室論-現代語訳67ページ解説と梗概Ⅰ「帝室論」について)。 

 筆者が思うに、その理由は明白である。GHQによる公職追放の後、学会の要職を占めた学者とその弟子たちの中には、戦後生まれの日本人に支那と朝鮮に対する贖罪感を扶植して、河野洋平のような反日売国政治家を養成し、日本国を支那と朝鮮に従属させようとする者、戦後生まれの日本人から尊皇護国の精神を奪い去り、皇室の廃絶を画策する者がすこぶる多いからである。

 しかし彼ら反日的日本人が束になっても一万円札の肖像になっている明治の偉人には敵わない。支那と朝鮮の本質を看破する福沢の脱亜論と、皇室の偉大な存在意義を平易に解説する福沢の帝室論と尊王論は、支那と朝鮮に魂を奪われた学者や心が汚いアカに塗れている学者の目論見を木っ端微塵に打ち砕くのである。

 日本の帝室(皇室)は栄誉の源泉として国民の功名心を刺激して学問技芸を振興する偉大な威力を持つが故に、日本国民は帝室が栄誉の源泉たることを損ねてはいけない、すなわち帝室を決して汚してはいけない。したがって帝室は神聖不可侵(無答責の地位)でなければならず、独立(自治)してないければならないのである。続きを読む
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2015年01月02日

伊藤博文演説集-大日本帝國憲法とフェデラリスト

 筆者は、国民のための大東亜戦争正統抄史1928-56の95、戦後民主主義の本質の中で、大日本帝國憲法制定史の秘話について以下のように書いた。

 明治天皇の詔命を奉じ、金子堅太郎、井上毅、伊東巳代治を統率して帝国憲法原案を起草した伊藤博文の愛読書は、明治三年に政況および財政調査のためにアメリカを訪問した伊藤に、当時のアメリカ国務長官ハミルトン・フィッシュが贈与したアメリカ合衆国憲法のコメンタリー(解釈書)「ザ・フェデラリスト」(一七八七年刊行)であった。伊藤博文は明治三年以来、このアメリカの古典的名著に依拠して憲法を研究し、彼ら四人が帝国憲法原案を起草していた時はもとより、明治二十一年から始まった枢密院帝国憲法制定会議の際にも、伊藤はフェデラリストを常に自分の座右に置いて何か問題が生じる度にこれを繰り返し読み、帝国憲法の制定に尽力したのであった。

 帝国憲法の精緻な権力均衡分立主義と、デモクラシー(大衆参加政治)の暴走と諸悪から皇室と一般国民を含む国家を救済する帝国議会二院制は、アメリカの立憲議会制デモクラシーの起源であるフェデラリストの著者たち即ちアメリカ合衆国憲法の制定に尽力したアレクサンダー・ハミルントン、ジョン・ジェイ、ジェイムズ・マディソンの思想を受け継いだものである云々。


 以上の記述は「憲法制定と欧米人の評論」(金子堅太郎著/日本青年館、一九三八年版)に依拠しているのだが、帝國憲法の施行から約半世紀後に金子が発表した回想録は、果たして本当に真実なのだろうか。

 これについて筆者は一抹の不安と不信感を覚え、伊藤博文演説集 (講談社学術文庫)を読んでみたところ、金子の回想録を裏付ける第一次史料の実在を確認することができた。続きを読む
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2014年12月08日

日本国を再興する「改革」と何か?宮坂宥洪住職の名言

 児童用尋常小学校修身書第四期(1934~1941)巻六(昭和十四年二月二十八日発行)の第十二「憲法」および第十五「國民の務(其の三)」は解説文の模範である。いずれも簡潔明瞭に大日本帝國憲法の本質を児童に教えている。

「憲法」

 団体の生活には、人々が皆守らなければならない規則が必要であります。もしかような規則がなく、めいめい勝手気ままなことをしたら、とても団体の生活を遂げることは出来ません。

 國家の規則は即ち國法であって、國民はこれによって保護され、國家はこれによって安寧秩序が保たれます。國民がもし國法を重んじなかったら、國家の秩序がみだれて、其の存立を全うすることが出来ません。

 大日本帝國憲法は、天皇がこれによって我が國をお治めになる大法で、したがってあらゆる法令の本になる最も大切な規則であります。

 明治天皇は皇祖皇宗の御遺訓に基づかせられ、國家の繁栄と臣民のお望みになる大御心から、臣民が永遠にしたがうべきものとしてこの大法を御制定になり、明治二十二年の紀元節の日に御発布になりました。

 憲法には、万世一系の天皇が大日本帝國をお治めになることを示して、昔から変わらない我が國体の大本を明らかにしてあります。
 又臣民に國家の政治に参與する権利をあたえ、法律によって、臣民の身体・財産等を保護し、臣民は兵役・納税の義務を負うことが決めてあります。

 そうして天皇が我が國をお治めになるのに、一般の政務については國務大臣をお置きになって輔弼をおさせになり、法律や予算は帝國議会の協賛を経ておきめになり、裁判は裁判所におさせになることになっています。

 憲法と一緒に制定された皇室典範は、皇位継承・践祚即位等皇室典範に関する大切な事柄をきめてある規則で、憲法と同じく我が國の大法であります。
 我等帝國臣民たる者は、常に皇室典範及び大日本帝國憲法を尊重し、これを遵奉して皇運を扶翼し奉り、以て我が國運の発展をはからなければなりません。

「國民の務(其の三)」

 帝國議会は憲法の規定によって毎年召集され、我が國の法律や予算などを審議して、大政に協賛する大切な機関であります。議会で議決したことは、天皇の御裁可を経て公布されます。

 帝國議会は貴族院と衆議院から成り立っています。貴族院は皇族・華族の議員や勅任された議員で組織され、衆議院は選挙権をもっている國民が公選した議員で組織されています。

 我等は、帝國議会の議員を選挙し、或は其の議員に選挙されて、國の政治に参與することが出来ます。帝國議会の議決は國の盛衰に関係しますから、したがって其の議員の適否は、國家・國民の幸不幸となります(歴史がおしえてくれる日本人の生き方と知恵-修身全資料集成329、332ページ)。


 そして長野県岡谷市照光寺住職の宮坂宥洪氏の解題がこれまた素晴らしい。宮坂氏は僧侶らしく我が国が許育改革を行う度に衰退している原因を喝破している。

 一般に戦後教育とは「民主主義教育」だといわれる。しかし、「民主主義(デモクラシー)」というのは、善かれ悪しかれ政治上の一制度を指すだけの言葉であって、本来はいかなる主義でも、また人間生活を律する崇高な理念でもない。

 したがって「民主主義道徳」というものは存在しない。たとえば民主主義の特徴である多数決の原理は、単なる約束事にすぎず、それじたい善でも悪でもない。そこに何か「新しい道徳」があると錯覚して、戦後教育は実は無道徳を奨励してきたのであった。

 現代の教育がこのままでいいと思っている人は一人もいないであろう。だから色々と教育改革が画策されている。戦後、六・三・三・四制に始まり、共通一次試験導入とか「ゆとり教育」とか、あらゆるさまざまな教育改革はなされてきた。だが、皮肉にも、そのつど日本の教育事情は確実に悪化してきた。

 その理由は明白である。「改革」の本義は「リフォーム」であり、それは「本筋に戻す」ということであるにもかかわらず、これまで一度たりとも過去に学ぶということがなかったからである

 明治維新も一種の革命であった。だがそれはよその国のような伝統破壊の革命と違って、「王政復古」というスローガンのもとに、ともかくも「本筋に戻す」という精神が基本にあったがために成功したのである

 この精神が戦後の日本には一貫して完全に欠落しているのである(歴史がおしえてくれる日本人の生き方と知恵-「修身」全資料集成489~490ページ)。


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2014年11月22日

衆議院選挙に臨む「國民の務め」ー現代日本の大人のための修身教科書

 衆議院の総選挙が近づいてきた。われわれ有権者はどのような心構えをもって選挙に臨むべきか。それは児童用尋常小学校修身書第四期(1934~1941)巻六(昭和十四年二月二十八日発行)の第十五「國民の務(其の三)」に書かれている。

「國民の務(其の三)」

 帝國議会は憲法の規定によって毎年召集され、我が國の法律や予算などを審議して、大政に協賛する大切な機関であります。議会で議決したことは、天皇の御裁可を経て公布されます。

 帝國議会は貴族院と衆議院から成り立っています。貴族院は皇族・華族の議員や勅任された議員で組織され、衆議院は選挙権をもっている國民が公選した議員で組織されています。

 我等は、帝國議会の議員を選挙し、或は其の議員に選挙されて、國の政治に参與することが出来ます。帝國議会の議決は國の盛衰に関係しますから、したがって其の議員の適否は、國家・國民の幸不幸となります。

 それで議員を選挙するには、候補者の中から、性行が立派であり、よい考えをもっている人を選んで投票しなければなりません。自分だけの利益を考えて投票し、又は他人に強いられて適任者と思わない人に投票してはなりません。又理由もないのに大切な選挙権を棄てて投票しないのは、選挙の趣旨にそむくものであります。

 帝國議会の議員に選ばれた者は、其の職責の重大なことを思い、かりそめにも私情に動かされず、利害にまどわされず、奉公の至誠を以て、其の職責を果たさなければなりません。

 府県には府県会があり、市や町村には市会・町村会があって、それぞれ府県や市町村のきまりを設けたり、予算を定めたりして地方の繁栄をはかって居ります。

 府県会・市会・町村会の議員の職責も、帝國議会の議員の職責と同じように大切ですから、これを選挙する人も、選挙されて議員となった人も、奉公の精神を以て其の務を尽くさなければなりません。


 修身のどこが軍国主義(軍人による政治支配)を進めるファシズム教育なのか?以上の「國民の務(其の三)」は、立憲議会制デモクラシーを正常に機能させるための立派な教えではないか!

 参政権は國民の権利にして大人の特権であるから、人間であれば誰もが有する最低限度の権利(人権)ではない。有権者とは参政権という特権を持つ成人國民のことである。しかし情けないことに現在の日本国の有権者、とくに子ども手当てに釣られ民主党のマニフェスト詐欺に騙された有権者は、児童用尋常小学校修身書の第十五「國民の務(其の三)」を学ばなければならないのである。

 戦後日本の経済復興を成し遂げた偉大な日本人たちは、戦前に生まれ戦前の教育を受けた人々である。大日本帝國の修身教育に対する学者・教師・マスコミの的外れな誹謗中傷を木っ端微塵に粉砕する「修身」全資料集成は、歴史がおしえてくれる日本人の生き方と知恵の宝庫であり、現在の有権者に必要不可欠な道徳教科書である。
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2014年08月01日

GHQ検閲官-GHQの違法な占領作戦の実態を暴露した甲斐弦

 甲斐弦(かいゆずる、1910年熊本県に生まれる)は、東京帝大文学部イギリス文学科を卒業後、佐渡中学校の教諭、蒙古政府の日系官吏を経て、1945年6月18日に応召、1946年4月下旬まで山西省で中共軍と交戦した後、同年5月13日に佐世保港に帰還した。

 甲斐弦は家族を養うために1946年10月28日から同年12月27日まで(日本国憲法の公布は1946年11月3日)まで福岡のアメリカ軍第三民間検閲局(CCD)に勤務した経験を持つ元GHQ検閲官である。

 甲斐弦著「GHQ検閲官」は、GHQの検閲に協力した日本人自身がアメリカ軍の検閲の実態を戦後生まれの日本国民に伝える貴重かつ稀有の回想録である。続きを読む
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2014年03月20日

現代に比類なき巨大な知の政治家-伊藤博文演説集

 金子堅太郎の回想録によれば、明治天皇の詔命を奉じ、金子、井上毅、伊東巳代治を統率して帝国憲法原案を起草した伊藤博文の愛読書は、アメリカ合衆国憲法のコメンタリー(解釈書)「ザ・フェデラリスト」(一七八七年刊行)であり、伊藤は明治三年以来、このアメリカの古典的名著に依拠して憲法を研究し、彼ら四人が帝国憲法原案を起草していた時はもとより、明治二十一年から始まった枢密院帝国憲法制定会議の際にも、伊藤はフェデラリストを常に自分の座右に置いて何か問題が生じる度にこれを繰り返し読み、帝国憲法の制定に尽力したという。

 伊藤博文演説集(講談社学術文庫)は、伊藤がフェデラリストやエドマンドバーク、イギリス憲政史を深く学び、帝国憲法原案を起草したことを立証すると同時に、編者の指摘する通り、伊藤が言葉を通じた相互理解と説得をもって国家構想や政治理念の追求と実現に専心した、現代日本には見当たらぬ巨大な知の政治家であったことを立証している。

 また伊藤の演説の所々に福沢諭吉の日本皇室論(帝室論1882年と尊王論1888年)に酷似した言葉がある。個人的にはこれが興味深い。編者には伊藤演説集の続刊を期待したい。

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2014年03月13日

議員と学者と教師の真贋を鑑定するための試験問題-大日本帝国憲法の参考憲法はどれか

問題 伊藤博文、井上毅、金子堅太郎、伊東巳代治が大日本帝国憲法の起草のために参考にした外国の憲法はどれか。次の中から該当するものを選びなさい

1、プロイセン憲法
2、ベルギー憲法
3、スウェーデン憲法
4、イギリス憲法
5、アメリカ憲法

 正解は?続きを読む
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自民党に蠢く革命思想-中山太郎編纂「世界は憲法前文をどう作っているか」

 衆議院憲法調査会長の中山太郎の編纂した「世界は憲法前文をどう作っているか」は、62ヶ国78件の憲法前文を収録している。それらが示す真実は、人類普遍の原理は政教分離や国民主権ではなく「憲法典の起草は歴史的法律学に依らなければならない」という原則であり、大日本帝国憲法の前文に相当する明治天皇の「告文」と「憲法発布勅語」こそ人類普遍の真理に合致している

 エドマンド・バークの信奉者であった金子堅太郎は、「どう云う風に我々は日本の憲法を起草したかということは中々沿革のある事で、簡単に述ぶることは出来ないが、まず大要だけを述べることにする」と断った上で次のように回顧した。

憲法起草の原則

 そもそもイギリスとアメリカの法律学には三通りある。其の一は哲学的法律学或いは純理的法律学。其の二は比較的法律学。其の三は歴史的法律学である。

 我々がフランス、ドイツ、イギリスその他諸外国の憲法を調べたときも、これらの国々の憲法を比較して、何れの国の憲法が日本に当てはまるかと調査研究して見たが、仏独の二国とも当てはまらない。ただイギリスの憲法史上にある基礎的政治の原則と云う文字は、大いに参考の用に立った。是が即ち比較的法律学の効能である。

 而して哲学的法律学は、民法、商法、刑法、訴訟法等を研究するには最も適当であるが、憲法、行政法、国際公法の如きは歴史的法律学に依るのでなければ、其の神髄を理解することが出来ない。この点に付いては日本の憲法学者は、多くの歩み出しから誤っている居ると思う。

 蓋し憲法学の原理は欧米各国を通じて共通一定したるものがないから、憲法は歴史的法律学で解釈しなければ、その肯綮にあたるものではない。さきに述ぶるが如く各国各々その憲法は異なって居る。それは其の筈である。

 憲法は其の国の発達の歴史に依って変遷して行くものであるが、イギリスには憲法という成典はない、憲法的歴史はある。

 それであるからイギリスの憲法を知らんと欲せば、まずその歴史を熟知しなければ分かるものではない。ドイツ学者の著した歴史の理屈でイギリスの憲法を解釈しようとしても、その当を得るものではない。いわんや我が日本の如く、二千五百有余年連綿たる万世一系の天皇がこの国に君臨して、統治権を総攬遊ばされて居らるる国においてをやである。

 それをドイツの憲法学の理屈で日本憲法を解釈しては、その精神および神髄を知悉すること能わざるは当然の事である、憲法は歴史的法律学をもって解釈するに非ざれば、その神髄を得ること能わざるものであるから、我々は即ち筆を執って、歴史的法律学の識見をもって憲法を起草し始めた。決して哲学的法律学の理論によって起草したのではない(憲法制定と欧米人の評論/金子堅太郎著116~118ページ)。


 大日本帝国憲法は我が国の歴史の一部であり、日本法制史および日本憲政史において最も重要な成文法典である。枢密院帝国憲法制定会議史料「憲法註解」と「憲法参照」そして帝国憲法のコメンタリー憲法義解は、比較憲法学の成果にして歴史憲法学の結晶であり、明治の政治指導者が後世の日本人に遺した偉大な知的財産である

 それなのに衆議院憲法調査会長の中山太郎の編纂した「世界は憲法前文をどう作っているか」(TBSブリタニカ/2001年11月30日初版発行)には、世界各国の憲法前文に加えて日本国憲法前文とこれについて憲法調査会で表明された意見が載っているが、大日本帝国憲法の前文に相当する明治天皇の「告文」と「憲法発布勅語」が載っていないのである。続きを読む
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2014年03月09日

「現人神と国家神道という幻想」 浄土真宗左派親鸞原理主義者は地獄に落ちるべし!

 我々日本国民は心の片隅にある「裁判官は公正中立清廉潔白にして博識である」という幻想を捨てて、政治家と官僚と同様に裁判官を批判し監視しなければならない。続きを読む
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進歩的文化人-学者先生戦前戦後言質集から左翼護憲派のアイドル鈴木安蔵の八紘一宇論

 進歩的文化人―学者先生戦前戦後言質集(全貌社)は、 清水幾太郎、中村哲、吉野源三郎、羽仁説子、平野義太郎、末川博、前芝確三、今中次麿、戸沢鉄彦、堀真琴、鈴木安蔵、信夫清三郎、深尾須磨子、阿部知二、岩上順一、窪川鶴次郎、堀江邑一、柳田謙十郎、伊豆公夫、高倉テル、出隆、名和統一、淡徳三郎、岩村三千夫、宗像誠也、宮原誠一、矢川徳光、長田新、蜷川新、周郷博、国分一太郎、安井郁、内山完造、高良とみ、木村禧八郎、帆足計、西園寺公一、蜷川虎三、三枝博音、金親清、和田敏明、菅井準一、岡本清一ら、戦後日本の左翼陣営に属して、マルクスレーニン主義に基づく反戦反核反米反日親ソ親中親朝的言辞を弄した進歩的文化人の、戦時中の評論を集めた資料集である。

 彼等は皆、仰々しい美辞麗句を連ねて大東亜戦争の遂行を煽動正当化し、大政翼賛の近衛新体制運動を推進していたことが判る。戦争と共産主義と併せ読むと、彼等が尾崎秀実と同じくレーニンの敗戦革命論、コミンテルン28、35年テーゼに基づく「東亜新秩序」謀略構想を抱いていたことが丸見えである。

 日本が、戦時中、蒋介石と英米と卍巴に戦えば、ソ連と中共が漁夫の利を得、戦後自衛隊を撤廃し日米同盟を廃棄すれば、ソ連と中共、北鮮が、日本、台湾、韓国を武力侵略し、いずれにおいても東亜は赤化する。彼等の戦時中の好戦的言辞と戦後の反戦的言辞は、一見すると180度違うようでも、実はいずれも共産主義勢力の拡大を狙っていたのである。

 彼等進歩的痴識人は、戦後日本を歪めた戦後犯罪人であるばかりか大日本帝国を敗北へ導いた本物の国家犯罪人なのである。

 日教組が過去の過ちを直視せよ反省せよ、ナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)を否定する戦後ドイツを見習えと絶叫するならば、宮原誠一、宗像誠也の戦争責任、本来ポツダム宣言第6、10条に基づき処刑されるべき真A級戦犯たる彼等を日教組講師として抱えた道義的責任を継承履行し、日教組は、直ちに解散し、我が国の為すべき「過去の反省、歴史の教訓」とは具体的にどのような行動を指すのか、教師として身をもって、子供に模範を示してみよ!続きを読む
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2014年03月08日

反マスゴミ祭り4月28日終戦記念日に相応しい本-世界がさばく東京裁判

 東京裁判賛否国民投票実行委員会が次のように呼びかけた。

 4・28:東京裁判賛否国民投票

 1952年4月28日、日本が主権回復したその日に出版された『パール判事の日本無罪論』(田中正明著・小学館文庫)を、東京裁判否定の意思表明の「錦の御旗」にして、4月28日にインターネットは「アマゾン」、書店は「紀ノ国屋」をメインに予約(投票)を開始して下さい。

 インターネットユーザーと保守系団体が、一致団結すれば、パール博士の「その時こそ、正義の女神はその秤を平衡に保ちながら、過去の賞罰の多くに、そのところを変えることを要求するだろう」との、予言を実現することが出来るのです。

 決行日は、2009年4月28日から1ヶ月間です。

 ポスティング用チラシなど、あらゆる国民層に告知できるように、自由に転載して下さい。

 戦後初のイベントですので、老若男女こぞって参加して頂けば、靖国神社参拝問題・ 「A級」戦犯合祀問題・ 村山談話・ 田母神空幕僚長更迭問題など、まとめて封じ込めることが出来るのです。歴史に刻まれる日本の分岐点になることでしょう。


 パール判事の日本無罪論より世界がさばく東京裁判の方がこのイベントに相応しいはずですが。続きを読む
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日本の皇室を侮辱する朝鮮人の精神を記録した金仁謙の日東壮遊歌

 朝鮮人は好んで日本人に「過去を直視せよ」と説教する。それではもし、第十代将軍徳川家治の襲職祝いのために来日した第十一次朝鮮通信使が事実上の朝貢の使者であったことを示す日東壮遊歌1764年2月27日の条の記述が日本の教科書に記載されたら、朝鮮人はどのような反応を示すのだろうか?また火病を起こし「日東壮遊歌-ハングルでつづる朝鮮通信使の記録は日帝の捏造文書だ」と喚くのだろうか。続きを読む
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本当は怖い日本国憲法の話-30年前の予言書が指摘する日本の危機

 1980年に刊行された「ソビエト帝国の崩壊」は、ソ連の崩壊から20年経った今日の日本においても、依然として日本の児童生徒学生が必ず読まなければならない警世の書である。

 レーニンの「国家と革命」がマルクスの詐術を指摘しているのに、日教組に代表される反日左翼勢力が跳梁跋扈し日本の子供の頭脳を破壊しているからである。続きを読む
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日本国憲法の追認と一億ことごとく道鏡の国民主権の肯定を戒める昭和天皇のおほみうた

 天皇の詠まれた御歌は御製という。天皇が御歌詠みし給うことは国事であり公示であって、御製には、公式の詔勅では表されない天皇の意志を伝えること、御言葉で表すことの出来ない微妙な御心懐を以心伝心に広く国民に伝播する霊妙な力を持つという。

 ゆえに公表された昭和天皇の869首の御製を収め、それぞれの背景を豊かなエピソードを交えて解説する「昭和天皇のおほみうた―御製に仰ぐご生涯」は最良の昭和天皇伝である。

 昭和生まれの人が「昭和天皇のおほみうた-御製に仰ぐご生涯」の冒頭に掲載されている皇居内の水田で稲を刈り取られる昭和天皇の御写真を見ると、脳裡の記憶から何ともいえない懐旧の情念が自然に湧き上がってくるに違いない。続きを読む
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朝日新聞社の実像を暴く昭和十年代の陸軍と政治 軍部大臣現役武官制の虚像と実像 筒井清忠

 一九三六年に、二十数年ぶりに復活した軍部大臣現役武官制は現役軍人のみが陸軍大臣、海軍大臣に就任しうるという制度である。この制度の復活により、軍部は内閣の生殺与奪の権を握り、その後の政治を支配したというのが従来は昭和史の定説となってきた。

 しかし、この制度で陸軍が暴走し、日本は戦争への道を歩んだという歴史認識は果たして本当に正しいのだろうか。本書は、陸相のポストをめぐって陸軍と首相及び天皇が対立した全事例を精査し、昭和史の常識を覆す注目の書き下ろしである。続きを読む
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鳩頭を砕く閉鎖的な時代の日本の記録-ツュンベリーの江戸参府随行記

 ツンベルク日本紀行(駿南社刊異国叢書昭和三年初版)の訳者である山田珠樹氏は久しく泰西の図書に親しみ、欧州への旅を重ねられた結果、かえって古い日本を知りたいという欲求にかられ、日本の古い本を読まれたがどうしてもしっくりしなかった。それが1775年に来日したスウェーデン人(身分はオランダ使節の医官)ツュンベリーの旅行記を読んで、

 「初めて自分の血のなかに流れている、日本人の姿を掴むことが出来たような気がした。誠にお恥ずかしい話ながら、私はこれを読みながら、死んだ祖父にでもめぐり合ったような気がしてきて、思わず目頭が熱くなったこともある」という。続きを読む
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